「もう懐いてやがる」
「全然嫌がりませんよ。本当に可愛いですね~ずっと触ってたい」
「嘘だろ……俺にはやっと撫でさせてくれるようになったとこだってのに」
だいぶショックを受けたらしい飼い主さんは、口元を片手で覆って俯く。その哀愁漂う姿に、失礼ながら笑ってしまった。
不破さんって、いつも飄々としているし余裕を感じるから、ピーターに手を焼いているところを想像すると、なんだか可愛い。
この人も焦ったり、落ち込んだりすることがあるんだなって、当然のことなのに物珍しく感じてしまう。
そのとき、彼がおもむろに私のすぐ横にしゃがみ込んだ。一緒にケージの中に手を入れ、私の手に前足を乗せたままのピーターをそっと撫でる。
わ、ちょっと、なんか近い……!
急に身体が触れ合うくらい接近したため、無意識に手を引っ込めようとしてしまい、ピーターはぴょんと跳ねて離れていった。
隣にそろそろと目を向けると、彼はケージの隅っこで丸くなるピーターを眺めて、こんなことを言う。
「なんか似てるよ、お前ら」
「え?」
『お前ら』って、私とピーター? 一体どこが?と首を傾げる。
「愛想はいいのに、わりとお堅いし隙がなくて、常に俺との間に一線引いてる感じが」
「全然嫌がりませんよ。本当に可愛いですね~ずっと触ってたい」
「嘘だろ……俺にはやっと撫でさせてくれるようになったとこだってのに」
だいぶショックを受けたらしい飼い主さんは、口元を片手で覆って俯く。その哀愁漂う姿に、失礼ながら笑ってしまった。
不破さんって、いつも飄々としているし余裕を感じるから、ピーターに手を焼いているところを想像すると、なんだか可愛い。
この人も焦ったり、落ち込んだりすることがあるんだなって、当然のことなのに物珍しく感じてしまう。
そのとき、彼がおもむろに私のすぐ横にしゃがみ込んだ。一緒にケージの中に手を入れ、私の手に前足を乗せたままのピーターをそっと撫でる。
わ、ちょっと、なんか近い……!
急に身体が触れ合うくらい接近したため、無意識に手を引っ込めようとしてしまい、ピーターはぴょんと跳ねて離れていった。
隣にそろそろと目を向けると、彼はケージの隅っこで丸くなるピーターを眺めて、こんなことを言う。
「なんか似てるよ、お前ら」
「え?」
『お前ら』って、私とピーター? 一体どこが?と首を傾げる。
「愛想はいいのに、わりとお堅いし隙がなくて、常に俺との間に一線引いてる感じが」



