くせ毛っぽいパーマがかかっていた髪はややナチュラルになっているけれど、優しげな瞳やカジュアルな服装はそのまま。ただ、四年前よりも男らしさが増したように見える。

そんな彼は気まずそうにしつつも、まっすぐ私を見つめて言う。


「麗……久しぶり」

「あ、うん、久しぶり……ていうか、あれ? ふたりってもしかして……」


ぎこちない笑みを浮かべてたどたどしく返しながら、頭の中を整理する。

颯太と桃花も大学時代からの友達だから、今も会っていたってなにも不思議じゃない。でも、ただの友達同士で手を繋いだり、こんなレストランにふたりで来たりするだろうか。

まず、大学を卒業してから桃花が颯太と会っていたということを、私はなにも聞いていない。

混乱して黙り込む私に、桃花はとても申し訳なさそうに頭を下げる。


「ごめん! ずっと話さなきゃと思ってたんだけど」

「……そっか。桃花が秘密にしてたのって、このことだったんだ」


ついこの間、たこ焼きパーティーをしながら私の恋を打ち明けたときのことを思い出す。

彼女はなにかを隠している様子だった。それが颯太とのことだったというのはわかったけれど、一体いつからふたりの関係は始まっていたのだろう。