「で?」

「は?」

屋上に来て突然の声。

思わず低い声が出たのも仕方がない。

久しぶりにこんな低い声出したな。

「授業サボって部活の部長とキスして?あいつの事忘れたわけ?」

「忘れる訳ないでしょう。」

「キス避けてなかったじゃん。」

「2ヶ月ぶりだったから驚いて動けなかったの。」

「そういうもん?」

「知らない。」

「まぁいいや。」

「いいやとか言ってもね。授業出てないのよ。二人して戻って騒がれるの嫌だからこのままここいよう。」

「お前さぁ。二人して抜けてる時点で騒がれてんじゃね?」

・・・あ。

「相変わらず変なとこ抜けてるよな。」

「失礼な。」

「勉強しかしてねーから。」

そんな事ないし。部活だってやってるもの。

「部活だってやってるっても吹いてるだけじゃん。」

「吹いてるだけっていうか筋トレしてます。」

「敬語。」

「からかうのやめてよ。」

「ふぁ・・・。」

誰かのあくびする声が聞こえる。

「・・・やばくない?」

「バレたら終わりだな。」

いやバレてるよ。

「いたぁ・・・。」

・・・まさか。

「ねぇ。この声って」

「だろうな。」

もう一人の幼なじみらしき声がする。

「っと。」