三ヶ月経つ頃ーー。
アカリが俺に好意を持っている事は明らかだった。
初めは妹が、兄を慕う時に抱くような気持ちだっただろう。
でも、俺のちょっとした言葉や行動で左右されるアカリ。
俺を見つめる瞳から、少女の無邪気さが時折消えて女をチラつかせる……。
本当に、分かりやすい。
そんなアカリを俺は嫌とは思わなかったが、特別な想いも特になくて……。
あくまで依頼人の孫娘であり、元同僚の娘。
それ以上でもそれ以下でもなかった。
と、いうか。
そもそも15歳も年下のアカリを恋愛対象に自分が見るなんて、俺には考えられなかった。
……。
けど、ある事件がキッカケで俺は自分の気持ちの変化に気付く事になる。