「じゃ、じゃあ……何が、欲しいの？
ヴァロンは、私の事っ……。
どう、想って……くれてるのッ？」
ヴァロンも、恥ずかしくて上手く気持ちを伝えられないだけなのではないか？
そう感じて、勇気を出して私は震える声でヴァロンに尋ねた。
すると彼は「は？」と首を傾げてこちらを見る。
「公衆の面前であんな恥ずかしい告白させといて、お前今更何言ってんだよ？」
「っ……だ、だって！
わ、分かんないもんっ……ヴァロンの、気持ち」
「はぁ？！
ほんと、頭わりぃなぁ……」
気持ちをどうしても確かめたくて尋ねる私に、
頭をくしゃくしゃしながら溜め息を吐くヴァロン。
やっぱり、言ってくれない……。
「好き」って、聞きたいだけなのに……。
両想いだと、舞い上がっていたのは自分だけなんだ。
けれど。
そう思って、しゅんとした矢先。
「……。好きだよ」
「……え？」
再び俯きかけた私の顔を上げさせるように、ヴァロンが呟いた。
