そこにあるのは、心から自分の幸せを祈ってくれている親友の笑顔。


「も~!なんて顔してますの!
いつもみたいに、明るく笑って!」

その言葉と優しい笑顔にまたジワジワと涙を滲ませるていると、モニカはキュッと私の頬をつねって言葉を続けた。


「私は、アカリの笑顔が大好きですの。
友達が好きな人と微笑ってくれたら、最高のクリスマスプレゼントですわ!」

「っ……モニカぁ〜」

嬉しすぎる彼女の一言一言。
微笑んで応えたいのに、感激して、その気持ちの分だけ涙が止まらない。


「あ~!もう!
アカリ、私の話聞いてますのっ?
ほら!さっさとバロンの所に行って、慰めてもらいなさいな」

モニカは私の頭をポンポン叩くと、廊下から大広間に戻る扉に手をかける。


「……明日は、笑顔で会いましょう?
約束ですわよ?アカリ」

扉の隙間から笑顔で手を振り、彼女は大広間の扉をバタンッと閉めた。


「……。うんっ」

廊下に残された私は頷いて涙を拭くと、その場を走り出した。

もう、この想いから逃げたりしないと誓って。

……
…………。