「ありがとうございます!
じゃあ、私達はもうお友達ですよね?」
「も、勿論!
私でよろしければ、喜んで!」
友達。
ここに来てから初めて出来た友達。
その素晴らしい響きに涙が出そうなくらいに胸が弾んで、モニカ様に握られた手を私もキュッと握り返した。
第一印象の態度で判断し、バロンと一緒に居るところを見たくなくて避けていたのは私。
もしかしたら、もっと早く歩み寄っていれば良かったのではないか?と、心から反省する。
大丈夫。
これからきっと、私達は仲良くなれる!
喜びと期待に高鳴る胸。
ーーでも。
それは束の間の、絶頂だった。
「じゃあ、アカリ様。
お友達のお願いを、聞いて頂けませんか?」
「?……お願い、ですか?」
何だろう?と首を傾げて聞き返す私に、笑顔で頷くモニカ様。
その彼女の笑顔が、冷たいものに変わるのはまさに一瞬の事。



