「……問1の答えさ、わかる?」 そう聞かれて、あたしはこっそりとノートを唯ちゃんに見せる。 「……助かる! ありがとう」 「いーえ」 お役に立ててよかった。 黒板に答えを書いて、席に戻る。 「問1……正解。これは基本的な問題なので、解説は教科書12ページを参考に」 正解だった。よかった。人に答えを教えておいて間違いだったら申し訳ないもんね。 「次、問2。……この問題を解いたのは、えーっと。雨宮か?」 「え、あ、はい」