説明が終わると、四方が訊ねた。

「すると、オプション部分については、ぼくひとりで説明しないといけない、と?」

「そう」

「うーん、ちょっと苦しいですねぇ。だいたいはわかってるんですけど……。やっぱり成宮さんにはいてほしい」

「いてやりたいのはやまやまだが、なにせ、残業がな」

「んー……」

四方は珍しくまじめくさった顔で、なにか考えているようだったが、それもつかの間、わたしのほうをふり向いた。

「で、パソコンを操作するのが、友高さん?」

「ええ」

「おひとりで?」

「ええ、そうです」

「もうひとり、いりませんか?」

「ごめんなさい。今日はみんな都合がつかなくて」

わたしは部下のことで詫びた。

「でも、いれば助かりますよね? こちらからひとり、引っぱってきますから。あと、大きなディスプレイがあったほうがいいんじゃないですか? 大きな画面をみんなで見ながら、ワイワイたたき合えますから」

「はあ……」

「それもこちらから持っていきます。その間に、成宮係長?」

四方は成宮係長のほうを向いて、わたしに機械の基本的な知識をレクチャーしてくれるように頼んだ。