3月生まれの恋人

目があって、思わず苦笑いするあたしと

頭を抱える彼・・・



『言ったろ?拓は兄貴の子なんだから名字は同じ神谷!』



だよね・・・



『ゴメンナサイ・・・』


もう一度目が合って、今度は二人して吹き出した



『ゆづ先生?』



そんなあたしたちを怪訝そうな顔で、見比べる拓海くん



『とりあえず、クリスマスデートは俺が確保ってことで宜しく。』



彼、柊は、あたしにそう言うと

いきなりしゃがみこんで拓海くんの肩をつかんだ



『拓、わるいけど俺もゆづ先生好きなんだわ』



って・・・
幼稚園児を相手に何を言い出すのっ?

拓海くんの顔色が見る見る間に赤くなって、遂に沸点に達する



『ばっ、っか!!

俺こそ柊になんかぜったいあげないからなっ!

ゆづ先生は俺んだからなっ!』


歴とした親族の筈なのに、二人とも目がぜんっぜん、笑ってない・・・



『あ、そうだ拓海。

ほら、ツリー持ってきたぞ?』



突然そう話を変えた彼に、拓海くんの視線がトラックへと向けられる



『めちゃくちゃ好きだから』



みんなの目を盗んで、一瞬額にライトなキス



彼とあたしが恋に落ちる日はきっともう

すぐ・・・そこなのかも知れない。