“和真!”
そう叫んだ自分の声に驚いて飛び起きた
『夢・・・』
借りて着替えたはずのパジャマはまたしっとりと汗ばんでいて
あたしは脳裏に浮かぶ和真の姿を振り切るように、頭を強く振った
何時だろう?外はまだ暗い。
しかし、もう既に日付は変わり月曜日の筈だと考える
多分、この分では仕事は無理・・・。
夜が明けたら鍵屋を呼んでうちに帰ろう・・・。
ふと見渡して
いつの間にか、同じベッドの片隅に毛布の山がもう一つ出来ていることに気付いた。
見知らぬ男の家で寝込んでるなんて、田舎の父に知れたら間違いなく強制送還モノ。
でも・・・
あの夜、この人に拾われてなかったら、自分はどうなっていただろう?
と思う。
独りで膝を抱えて泣かずに済んだだけでも、この人には感謝しなければ・・・。
目が冴えて
“綾香”と呼ばれたあの女と和真の姿を思い出した

