土曜日、1時。

「行きましょうか。」

「はい。」

「お願いします。」

胸がドキドキしてる。

琴は、私たちから離れる時どう思ったんだろう。

どんな事を感じたんだろう。

癌のことを話せるほど信頼はなかったのか。

そう思うと同時に、

私が琴を助けられなかったことが悔しい。

1人にさせてしまったことが悲しい。

心の中で葛藤しているうちに、病院へ着いた。