任せられた仕事を終わらせて、気づいて見たら

10時30分。

どう考えても向こうは先に終わってるはず。

「やばい!急がなきゃ!」

急いでタクシーを捕まえて、駅前のファミレスへ向かう。

店に入ると、私に気づいて手を振る拓馬。

「ごめんなさい、遅れちゃって。」

「良いよ、仕事忙しいのにごめんな。」

優しいなぁ。

私が要領悪いから遅かっただけなのに。

「大丈夫です!」

「…何で、そんな敬語?」

少し、不満そう?

「あ、うん。そうだね。」

たしかにおかしい。