琴が言ったんだよ。

『幸せになってね。』って。

私は、幸せじゃないよ。

琴が、いないから。

そばに居てくれないから。

親友だと思ってたんだよ。

どーして、消えちゃうの。なんでよ。

また、いつものように琴の家であった場所にくる。

それしか、心当たりがなかったから。

「いな、いね。」

「そうだね。」

その時、前から女の人が来た。

「もしかして、琴の友達?」

「え、あ、はい。

えっと…?」

「あ、ごめんね。

琴の専門医の黒田って言うの。」

専門医さん?

じゃあ、琴の居場所も…

「琴は、どこにいるんですか?

私たち、琴を探してるんです!」

「私も白鳥さんの友達を探していたのよ。

あの子、元気が無くて。

ご飯も食べないのよ。

『いつ死んでもいい。』って。」

そんな。

「このままだと、1ヶ月も保たないわ。」

「助からないんですか?

本当に。」

「そうね。無理よ。

遅かったのよ。」

そう、なんだ。

「でもね、友達の事を話すときは生き生きしてるの

『私の親友はすごいの』って。

だから、私会いたくなっちゃって。」

そんな事言ってくれてたの。