ま、まいーや! とりあえず直球あるのみだ! 俺は言うんだ!

「あのさ、吉村」

「何?」

 本から視線離さずに答える吉村。これから一世一代の大告白をするのに、と俺は寂しく思ったが、そんなことを彼女が知ってるわけが無い。てゆーか、こういう風におざなりな吉村の対応が、実はすごく好きだったり(俺変態かもしれない)。

 とりあえず、今告白したところで、普通の反応は見込めないだろう。付き合うとか、付き合わないとか。好きとか嫌いとか。だって相手は吉村なんだぜ。

 だけど、俺の想像を絶するような、吉村の反応が見たい、と思った。もちろん、彼女と恋人同士になれたら、一番嬉しいけど。

 とにかく俺は言うんだ。もう決めたんだ!

「好……きなんですけど」

 最初は勢いよく言ったものの、だんだん小さな声になってしまう。ああ、男らしくない。

「何が」