――何言ってんだよ。高島ちゃん面白くていい子じゃん。陸上部でいつも頑張ってんだぞ? やばくて近寄りたくないのはお前らだよ。

 まずい、このままここにいたら俺は間違いなくキレてしまう。こいつらは最悪だけど、喧嘩するのもな……。喧嘩する価値も無い奴らだし。

 窓をちょうど拭き終わったこともあり、俺はさっさとこの場から離れようとした……しかし。

「二組の吉村は?」

 思っても見ない名前が出され、俺は身体を硬直させる。しかし、俺のそんな様子には気づかず、三人は会話を続ける。

「あいつ? あいつはブスって言うか……雰囲気がなー」

「眼鏡すっげー分厚くてさー、暗そー!」

「いや、ブスじゃないの? 眼鏡で隠してんだよ」

「はは! それ言えてる!」

「女としては見れないよなー」