「本当に好きなんだね、りんご飴。」
楠木くんがにこやかに言う。
「今年が初めてじゃない?気づいたときにはもう購入しに行ってた、ていうのは。」
これまでの夏祭りの日々を思い出す。
確かに、初めてだね。
「未亜のりんご飴への好感度もついにそこまで上がったか…」
呆れたように言う声が聞こえる。
舞、それはどういう意味かな?
「あ!うち、たこ焼き買ってくるね!じゃーね!」
あれは、無我夢中で行ったね。
「もしかして西風さん、また俺たちをイチャラブさせようと…?」
いやいや楠木くん、それはないから。
「だったら俺たち、イチャラブした方がいいよね!?ね!?」
圧がすごいけど、何も正論言えてないからね?

