いつか、眠るまで









てか、ずっと待ってたの?



私が喋るのを?



「…変な人。」



ボソッと言ったその声は、絶対に届いていないと思った。



「ありがと」



そう言って彼はまた笑う。



声、届いてたんだ。



そのことに、ちょっと恥ずかしくなった。



だって、今まで私の声を聞く人なんてあまりいなかったし。