大好きな香り。 どうせ死ぬなら、病院か自分の部屋がいい。 私の大好きな場所で死にたい。 窓から道行く人を見下ろす。 「…あ、あの人……!」 すぐに階段を駆け下り、外に出た。 「おばあさん!」 おばあさんはゆっくり振り返ると、笑って「あら、未亜ちゃん。」と言った。 懐かしい。 私がまだ入院していた頃、毎日が退屈だった私は病院の中を探検していた。