未亜が、作り笑いをしていた理由は何だったかは知らなかったけど、うちらの間には秘密なんてないと思ってた。



でも、そんな私の唯一の希望を壊す日がやってきた。



いつも、ある程度にぎやかな学校だけど、今日のにぎやかさはちょっと違う。



ヒソヒソと話し声がする中、うちが教室に向かっていくと、そこがヒソヒソ声の原因だった。



教室に入る前に聞いた言葉。





「お前、知ってた?」


「いや、知らなかった。」


「でも、可哀想じゃね?」

余命があるとかさ。」





余命?



その疑問を抱いたのは、ほんの一瞬。



黒板を見るなり、すぐに手に持ってるもの全てをそこに投げ捨て、校舎を出る。