その瞬間、何かが私の中で湧き上がった。 体が回復の道へ進んでる…。 つまり、それは… まだ、生きられるかもしれないということ。 那音に知らせたい。 今すぐ那音に会いた… って、違う違う。 別に今すぐじゃなくてもいいんだから。 「未亜ちゃん?どうした?」 突然聞こえた先生の声で我に返る。 「何がですか?」 「顔、すごく赤いけど。」 「へっ?」 頬を手で触って確かめる。 確かに、普段より熱かった。 「し、失礼します。ありがとうございました。」