途端に、彼は慌てた様子を見せる。 「いやっ、あ、あれは、えっと…み、未亜が廊下で倒れてたから……」 「嘘。ありがと。」 そこでやっと、安心したような顔を見せてくれた。 よかった。 もう心配したような目は見たくない。 「那音、私は大丈夫だから、もう教室戻って。舞も状況報告待ってるだろうし。」 「じゃあ、そうするよ。未亜、戻ってこれるときでいいから、戻ってこいよ。」 「はーい」 那音が保健室を出ていくのを確認すると、私は布団の中に潜り込んだ。