「ケホッ ケホッ」 咳は出るけど、熱っぽくないし大丈夫だと思う。 「おはよ、未亜。風邪?大丈夫?」 私が倒れたあの一件から、舞は心配そうな目で私を見ることが多くなったと思う。 「大丈夫だよ、ちょっと咳が出るだけ。」 そう言ったそばからまた咳が出る。 「熱は?」 「多分、ないと思うんだよね。」 「ちゃんと測った?」 首を振って「でも、」と続ける。 「熱があるときってだいたいわかるし…」 「もうっ…ちゃんと後で保健室行くんだよ?」 「わかったわかった」 うぅ…舞の押しには負ける。