遡ること一週間前。 「未亜、今日も一緒に帰ろうな!」 そう言って頭をくしゃっとして自分の席に帰っていく彼を見る。 同時にチャイムが鳴る。 これは、多分わざと。 いつも私はこのせいで 1限目は集中できない── んだけど、今日は違う意味で集中できない。 ふと 那音を見ると、何か考えてる様子。 これが、4限まで続き 私は我慢できなくなってついに聞いた。 「ねぇ、今日どうしたの?」 思えば 朝から彼の顔は暗かった。 「え?」