私の視線に気付いた専務が「傷?」と左手でハンドルを握る右腕の袖を更に捲った 腕の内側、手首と肘の間に15センチ程の傷痕 「俺が生まれて初めて大切なものを守った時にできた傷」 誇らしげに...愛おしそうに目を細め微笑む専務の横顔に 私の中で何かが動き出した