替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする

私達が駆け出すと、奴らも同じように走り出した。
やっぱり、間違いない!
奴らだ…!



フェルナンさんに手を握られて、私は懸命に走った。
通りを抜け、町はずれに向かって走り続ける。



「こっちだ!」



森に入ってしばらくした時、マリウスさんが一点を指さした。
そこには大きな木が立っていて、私達はその木の影に身を潜めた。
まだ息も整わないうちに、男達が現れた。
男は三人いた。
ありがたいことに、奴らは私達には気付かずに森の中を駆け抜けて行った。



「……さ、今のうちに…」

「どこへ行くつもりだ?」

「町に戻り、東側の山に入ろう。」

「町に奴らの仲間はいないだろうか?」

「それはわからないが…
とにかくここにいても仕方がないぞ。」

「……それもそうだな。」

私達はまた町に戻り、マリウスさんの案内で山に入った。