勝手に伸びる髪を横に長し、伸びた爪をやすりで削る。

 愛しいと口に出し、待っていると語りかけることの無意味さ。

 聞こえていない、覚えていない、目覚めない。

 永遠に感じる、待っているあたしには。

 茉莉花の為に、永遠にこのまま眠ってしまえばいいのになんて。

 口には絶対出来ない願望が、零れてしまわないようにあたしはあまり中に入らない。

 茉莉花の本心がどうでも、あたしは幻滅したりしないのに。

 茉莉花は決して晒さない。

 気取らせない器量もないくせに。

 信じて待つことの美しさに酔っているように見える。

 親友のあたしには、なんでもお見通しだと言ってしまえばいい。

 そうすればこの自分勝手で自己満足に酔い、恋焦がれるだけの非現実主義の親友を夢から覚めさせ、現実を突きつけられぶっ壊せるだろう。