それは、遠い遠い昔の話

ケーリー・ナヤマ・テキリスワードは重い病に苦しんでいた

「まぁあなた!」
「あらやだテキリス!?」
「パパ、気持ち悪いわ」

家族から気持ち悪がられ、一人部屋で過ごしていた
自慢の顔には真っ赤なあざができ、ガンガンする

「なんで、俺だけ………」

涙とともに、テキリスは夢へと落ちていった






(あれ?)

どこだここは

『どうしたの?』

後ろから声がする
振り向いてみると、真っ黒な服を着た女性がいた

『病にかかってしまったのね…』
「あぁ、ずっと治らないんだ」

女性は少し黙ると、テキリスを見つめた

『それは、あなたが盛られた薬のせいだわ』
「薬?」
『えぇ。早くあなたのお父さんの遺産を奪うために』

何を言って………

『それに、あなたはもう死んでいる』
「ーーーーー!!」

女性は間をおいて、言った

『あなたは殺されたのよ』




嘘だ、信じたくない
大好きな家族は、そんなことしない


でも

まぁあなた!
あらやだテキリス!?
パパ、気持ち悪いわ


その時、ふと心に日が灯った

あいつらを、末代まで呪ってやる、と



『どうする?』
「あいつらを呪ってくれ。末代まで、ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとッッッッッッ!!!!」

女性はやばそうな笑顔になる

「俺と同じように、恥をかけばいいんだ」


だが、それではこの血は途絶えてしまう
今まで守ってきたこの家系は、終わらせたくなかった

「ただし、親が決めた人と結婚しなければ、だ」

こうすれば、俺のようになるやつは、あまりいないだろう

俺はなんて優しいんだと思いながら、静かに長い、長い長い長い長い眠りについた