ロベルトの隣に座り、ジャスティーヌはロベルトのアドバイスに従い沿道の人々に手を振り、祝いの言葉を全身で受けた。
 今までは、皆が幸せであればいいと祈っていたが、王太子妃となった今、民の幸せを守るのはジャスティーヌの責任でもある事をジャスティーヌは祝福する人々の瞳を見つめながら感じた。次の瞬間、その責任の重さに震えそうになるジャスティーヌの手をロベルトがそっと握ってくれた。
「笑って、ジャスティーヌ。そんな怯えたような顔をしたら、私が無理やり結婚させたと誤解されてしまう」
 耳元で囁くロベルトの声を聞きながら、ジャスティーヌは笑顔を取り戻した。
 ロベルトとジャスティーヌの結婚は、国民に心から受け入れられ祝福された。

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