♥バレンタインの奇跡♥

ついに部屋の目の前まで来た。
やっぱり…何の音も聞こえない。
その静けさが逆に不気味な気がした。

…扉が、少し開いてる。


…………。


私はゆっくりと扉に近付くと、恐る恐る隙間から中を覗いた。



………!



一瞬、時が止まった気がした。

思わず手に持っていた買い物袋と鞄を床に落とす。


心臓が早鐘を打ち、激しい波のように感情が騒ぎだす。