「永久子さん、カクテル言葉とか知ってるんだね。ビックリしちゃった」

「そうですね、僕も今日初めて知ったので。でも、なんだかロマンチックですよね」

「ね!素敵ー…。今夜はあなたに全てを捧げます…か」

「こっちは、あなたは魅力的…でしたよね」

「うん、そうだね」


………。


……………。


あれ…?

なぜかそこで会話がストップして。
一瞬間が空いて、結人くんと私の視線が重なった。



ドキッと胸が弾む。



え、何…。
そらせない…あまりにも、結人くんの瞳が綺麗で…引き込まれて…。



何秒間、そうしてただろう。
だんだん結人くんの姿がヴェールがかかったみたいにぼやけて見えてきた。
多分、お酒のせい。シェリー酒のせいだ。

熱くてふんわりしてて…夢の中にいるみたい。