♥バレンタインの奇跡♥

…よし。ここは大人の余裕を見せて、間接キッスに挑もうではないか。


「じゃあ…ちょっとだけもらおうかな」

ドキドキしてるのを悟られないように、グラスに手をのばす。

っ、ヤバイ…。
手が震えそう…。


いざ…!

こくっと一口。


「美味しい…」

私の言葉に、ニコリと微笑む結人くん。


うわあーーー!!!間接キッスしてしまったーーーーーー!!!

内心パニック大暴れしているが、いたって普通にしている私。


結人くんって実は天然なのかな…?
あまりにも自然すぎて…こんなに意識しまくってる私はなんなのかと思ってしまう。

天然というより、やっぱ小悪魔?
いや、私のことなんとも思ってないからなんにも意識してないのか…。

ずーん…。


って、落ち込んでる場合じゃなかった!

話題話題!話さなきゃ!

んーと、んーと…。

隣で寝息をたてる永久子さんを見て、ぱっとひらめく。