「結人くんっ!お待たせっ…!」

「待った?遅くなっちゃってごめんね~?」

「いえ、大丈夫ですよ」

そう言いながら、パッとこちらを見る結人くん。
その視線に、ドキッとしてしまう。


「結人くんどう~?今日の彩乃ちゃん、とっても可愛いでしょ」

「ちょっと永久子さんっ…!」

何聞いてるのよ!…恥ずかしい!


「とても素敵ですね」

「…っ!あ、ありがと…」

え、え、え…。
こんなストレートに素敵ですって…しかも笑顔で…恥ずかしすぎる。


「うふ。じゃあ行きましょうか」

ニヤニヤしながらそう言うと、永久子さんは先頭に立って歩き出した。


私も一歩踏み出すも、さっきの結人くんの言葉がきいたのか、フラついてしまった。


「大丈夫ですか?」

「あ、うん…大丈夫!」

「滑るので気を付けて下さいね」

「うん…ありがと」

結人くん、優しすぎだよ…。
ヤバイ、もう既にお腹いっぱいの状態。