♥バレンタインの奇跡♥

また、結人くんに助けてもらった。

この前雅人と女が来て騒ぎになったばかりだったのに、またこんな騒ぎが起きてしまって…結人くんに助けてもらってばかりだな…ちゃんとお礼言わないと。

「あの…結人くん、助けてくれてありが……」

言葉を言い終わる前に、パッと腕を捕まれる。

えっ…結人くん?

ビックリして、ドクンと胸が跳ねる。


「痣になってる…痛かったですよね」

「あっ…ほんとだ。でも全然大丈夫だよ!結人くん…助けに来てくれてありがとね」

「いえ…それより、ほんとに大丈夫ですか?」

「うん!この通り!元気元気!!」

笑顔を作るも、やっぱりまだ震えは止まってなくて…


「彩乃さん…もう大丈夫ですから」

そう言いながら、背中を優しく撫でてくれた。


…っ。


じんわりと、心があったかくなる。