「ねえ彩乃ちゃん、いけるわよ」

「へっ?」

いきなり話しかけられ、すっとんきょうな声が出る。

いけるって、何が?


「結人くんよ。もっと押しなさい」

「はいっ!?」

お主、何を言っておる!?
驚きすぎてちょっと変になってしもうた!


「んもぅ、脈ありってことよ」

「そ、そんなことは、ないと思いますけど!?!?」

突然なぁーに言ってるの永久子はん!


「私はそんな風に思ったけど?やっぱり昨日何かあったんじゃないの~?」

「ないない!!」

「そう?でもちょっと距離が近付いたって感じ~」

…っ、ヤダもう、顔が熱い。


「彩乃ちゃん、顔が真っ赤よ」

永久子さんのせいですから!!


「いい彩乃ちゃん?押して押して押し倒しなさい」

押し倒す……。
そんなこと、無理ですからー!


脈ありって…そんなの…ないないない!
ふぅー落ち着け落ち着け…。