♥バレンタインの奇跡♥

「実はあれ、元カレなんだよね。そして一緒にいた女の子は…元カレの彼女」

黙って私の話に耳を傾ける結人くん。


「…私と付き合ってる時に、あの子と浮気してて。それで…別れちゃったんだ」

ニコッと笑って、なんともないことのように話す。


すると、結人くんはちょっと困ったような…悲しそうな表情になる。

「それは、辛かったですね…すみません、思い出させてしまって」

「全然!気にしないで!…それで今日は、あの二人と話してたらちょっとイラッとくることがあって…気付いたらチョコチップ投げ付けてたんだ~ヤバイよね!」

あはは、と笑いながら話す。
笑いつつも心は暗くて。
やっぱり、悲しくて…。


「彩乃さん」

パッと結人くんを見る。
目が合うと、ドキンと胸が弾んだ。


「よく頑張りましたね」

…っ。

結人くんの柔らかな声に表情、全部優しくて、泣きそうになった。


どうしてこんなにも、結人くんの言葉は私を包み込んでくれるのだろう。