♥バレンタインの奇跡♥

とりあえず、何事もなかったかのようにとぼとぼ働く。
もう無理…帰りたい。今すぐ帰りたい。体が重い。


少しすると、結人くんのお友達&元カノは去っていった。

ほっと胸を撫で下ろす。
良かった…やっと帰った。
はぁー、どっと疲れた…。
もう、無理…今日無理すぎる。


元カノ、可愛かったな…。
本当に本当に可愛かった。
ふわふわな綿菓子みたいな子だった。
雪みたいに白い肌。
お砂糖みたいに甘い雰囲気。
なんなのほんと…。


「はぁーーー…」

「何溜め息ついてるのよ」

「永久子さん…」

だって…だって。
ウジウジ。


「結人くんの元カノって子、可愛かったわね」

「…っ、永久子さんも見てたんですね…」

「ええ」

ほらね…永久子さんだって可愛いと思ったんだよ。
誰が見たって可愛いって思うよ。
過去にあんな可愛い子と付き合ってた年下男子に年上女子が片想いだよ?
笑っちゃうよね。

はぁー…ほんと笑える。


二人はなんで別れちゃったんだろ…。
もうどうせなら復縁しちゃえばいいのに…。
そしたら結人くんのことスッパリ諦められる…。
そうだよ、復縁しちゃえ…!