♥バレンタインの奇跡♥

次の日。


今日は休日。
結人くんと少しだけ働く時間が被る!
そして終わる時間も一緒。
初めて結人くんと働けるんだよね…ドキドキ。
おまけに桃子もいるけど…イヤイヤ。


桃子のせいで多少テンションは下がるけど、結人くんといつもより長い時間いれるっていう嬉しさのほうが勝ってる!

ヨーシ!ガンバロー!


と、意気込んだものの…

休日なだけあり、売り場は激混み。
少し間が空いても、結人くんは桃子に独占され全く話せず…少しでも話せるかな、なんていうのは甘い考えだった。

二人話す姿をただ見てるだけという、なんとも苦い時間が流れていった。


売り場の飾り付けに使うハートの風船を思いっきり膨らませながら、二人の様子を伺う。

ふーーっ。ふーーーっ!
真っ赤なハート、ピンクのハート、白のハート……何個あるの…苦しい。

っていうか、なんで私にやらせるのよー!
あの社員の人…私一人に押し付けるんだから…。

不満タラタラになりながら、またチラリと結人くんと桃子のことを見ると…

うぐっ、ますます苦しい。

酸欠になりそう…。


そんなこんなで、気付けばあっという間に上がりの時間になってしまった。