「凛ちゃん!?何でいるの?」


やっと知り合いに会えた嬉しさに思わず飛び跳ねた。


「もークラス表田辺ばっか気にして大親友の私のクラス見てなかったんじゃない?」


あ…それはありえるかも。

涼太くんとクラスが離れたのが悲しくってその事ばっかり気にしてた気が…。


「あはは〜……。」

「あははじゃないよ。真奈ほんと田辺の事考えてたら他のことに頭いかなくなるんだから。」


長いまつげの目を閉じて少し呆れた表情を見せる凛ちゃん。


「ごめんね。」


両手を顔の前で揃えて謝った。

1つのこと集中すると他のことができなくなるのは昔からの悪い癖。


「いいよいいよ気にしてないし!
それよりさ…真奈の隣の席の寝てる男の子、すっごいイケメンなんだよ。」

「そうなんだ。」


隣の席で机に突っ伏して寝ている男の子の方に目をやりながら、私の耳元に近ずいた凛ちゃんがひそひそ声で教えてくれた。

凛ちゃんからは中学の時にはしなかった爽やかな香水のいい匂いが漂ってくる。


「反応薄!まぁ真奈は田辺が1番かっこいいもんね〜。」


そう言って少しニヤニヤして私を見てくる。


「か、からかわないでよね!」