うんと一度だけ頷くと真っ直ぐ私を見つめてただ一言。 「……好きです。」 そう言った。 "好きだから" いつか水田くんが紙の切れ端に書いてくれた文字を思い出す。 水田くんの声から聞いたその言葉は文字なんかよりもずっと私をドキドキさせる。 ドキドキしすぎて上手く息が吸えない。 「……わたしも…。」 たった一言の返事にもこんなに息が詰まるのは初めてで、嬉しすぎて泣きそうになる。