「真奈体調もういいのか?」


そう声をかけてくれるのは幼馴染の田辺涼太。

幼馴染であって私の好きな人。

大好きな涼太くんの横に並ぶようにして向かう初めての高校。


「大丈夫だよ。一人暮らしだから疲れちゃったのかも。」


私はこの春から一人暮らしをしてる。

中学校の成績中の下の私がなんで家から遠い学校にいるかって?

決してバカだからじゃない。

むしろ逆。

中学の時、サッカーがずば抜けて上手だった涼太くんはこの高校から推薦を受け入学する事になって、

地元の高校を受けるつもりだった私はずっと一緒だった涼太くんと離れるのが嫌で勉強頑張ってこの高校に入学。


「病み上がりなんだし、あんま無理するなよ?」


周りの人は引いちゃうかもしれないけど、こんなに優しくてかっこいい涼太くんが好きなの。

隣を歩く涼太くんは180センチ程の高身長にキレイな顔、少し焼けた肌にショートの髪の毛。

全部が全部かっこいい…。