演奏終わりの彼が 先輩と私の方に歩いてくる。 「新入生?」 「そー、ええ子やで。」 「はじめまして。1年の塚田と言います。」 彼はにっこりと笑って 軽くあいさつを交わした後に 先輩と出ていった。 私は他の人と残りの演奏を 聴きながら、ただ過ぎていく時間を 優雅に感じていた。 夜も更け、 そこそこで、演奏が終わり、 入口で先輩を待っていたとき、 「お疲れ様ー」 さっきの彼が ナチュラルに声かけて来た。 「お疲れです!」