部屋にあがってわたしは切り出した

「さきって子……」


わたしは問いつめるつもりはなかった


「ああ、おろしたらしい」

なにも言えなかった


複雑で頭が痛くなった


「だって俺りりかが好きやからな」


かずやはそう言ってまたわたしを抱きしめた