わたしは野宮くんのうちをでた

自転車でうる覚えの道を走って帰った


野宮くんとえみりちゃんが付き合ってたなんて


わたしはかずやがいるのに悪いことをした、と思った

かずやがたいした男でないということはそのときは分からなかった


マインドコントロール


わたしはかずやに支配されていた


心が悲鳴をあげているにもかかわらずに


帰ったらベタが窮屈そうに泳いでいた


わたしみたい、と思った