黒い髪に、細くて綺麗な瞳…、
白い肌に、私へと微笑む優しい顔。
私の夢に毎回出てくる貴方は…誰…?
『…さや…』
『ーくん。』
✿❀
「ー咲耶っ!」
「…ん?」
目を開ければ目の前には顔をしかめたお母さんがいて、いつもの朝の光景が今日という一日の始まりを教えてくれた。
「いつまで寝てるの、咲耶!高校遅刻するよ、起きな。」
「うん…。」
ボーとする思考の中見つめた時計。
まだ早い6時半を指していた。
生活習慣に厳しいお母さんに従い身支度を始めた私は、高校の夏服に身を包んだ。
「ー行ってきます…。」
高1の教科書が入った重いカバンを肩にかけて家を出る。
学校へと向かう途中、いつものように思い出す今朝の夢…。
今日の夢は、暗い道中でいつも夢の中に出てくる知らない男の人に優しく手を引かれて歩く夢だった。
知らない人なのに私は彼の出てくる夢は何故かたくさん見る。
一緒に勉強したり、雨の中2人で濡れながら帰ったり、花かんむりを作ったり、並木道を歩いたり、雪合戦をしたり
そして今日は、現実の世界と同じ夏の夢。
どの夢も必ず「さや」って彼が私の名前を呼んで私が彼の名前を呼ぼうとすると夢が覚める。
起きたあとは何故かすごく胸が苦しくて悲しくなる…不思議な夢だ…。
そんな夢を見続けて、はや半年が経っている。
毎回優しく私の名前を呼ぶ貴方は、
ー誰?
白い肌に、私へと微笑む優しい顔。
私の夢に毎回出てくる貴方は…誰…?
『…さや…』
『ーくん。』
✿❀
「ー咲耶っ!」
「…ん?」
目を開ければ目の前には顔をしかめたお母さんがいて、いつもの朝の光景が今日という一日の始まりを教えてくれた。
「いつまで寝てるの、咲耶!高校遅刻するよ、起きな。」
「うん…。」
ボーとする思考の中見つめた時計。
まだ早い6時半を指していた。
生活習慣に厳しいお母さんに従い身支度を始めた私は、高校の夏服に身を包んだ。
「ー行ってきます…。」
高1の教科書が入った重いカバンを肩にかけて家を出る。
学校へと向かう途中、いつものように思い出す今朝の夢…。
今日の夢は、暗い道中でいつも夢の中に出てくる知らない男の人に優しく手を引かれて歩く夢だった。
知らない人なのに私は彼の出てくる夢は何故かたくさん見る。
一緒に勉強したり、雨の中2人で濡れながら帰ったり、花かんむりを作ったり、並木道を歩いたり、雪合戦をしたり
そして今日は、現実の世界と同じ夏の夢。
どの夢も必ず「さや」って彼が私の名前を呼んで私が彼の名前を呼ぼうとすると夢が覚める。
起きたあとは何故かすごく胸が苦しくて悲しくなる…不思議な夢だ…。
そんな夢を見続けて、はや半年が経っている。
毎回優しく私の名前を呼ぶ貴方は、
ー誰?