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「どうだった? 中々の演技だったろう?」

「ベルナール。もう少し優しくてもよかったと思うわ」

「いやぁ、早くしないとフィンが暴れ出すんじゃないかと思ってね。実際あの状況ならエレアノーラ嬢を連れて逃げるでしょ?」

「作戦中にそんなことはしない」

「そう? にしても、美少年の機転には恐れ入ったよ。あの屋敷から、どうやって連れ出そうか、いい案が無かったからねぇ」

「とか言って。ベルは、あの屋敷に俺を置いてくつもりだったくせに」

 馬車に乗り込むやいなや言葉の応酬が始まる。付けられた枷はロビンの手によって素早く外され、いつしかフィンの両手も自由になっていた。