猫の恩返し【B L】




絢都side



手を引かれるままついてきて、急に潤が振り返った。





「アヤトくん、唯翔のこと好きでしょ。」





全てを見透かされるような目を向けられ、嘘がつけなかった。








「…好きだよ。」





いつの間にか、好きになってた。





唯翔が潤と仲良くしてると…もやもやするのは、きっと好きだから。








「……ないよ。」






小さく呟いた潤の声が聞こえずに、首を傾げると潤はニコッと笑った。