彼氏が最近かまってくれないので、彼女反撃を開始します

もしかしたら、智樹に言うんじゃないかと思い焦りそうになった。
だが輝は「何も無いよ〜」とだけ答えた。

「ただ、俺は下手くそな美穂ちゃんにサーブを教えようと思っただけー」

「ほうサーブか。
あれ、サーブってこんなに顔を近づけることを言うんだっけか?」

説明するように輝に顔を近づかせる智樹。
ここらに腐女子がいたら相当萌える光景だが、あいにく私はノーマル女子なので何とも思わない。

「わ、悪かったよ」

よっこらせと親父臭く立ち上がり、隣を横切る際に耳元で"ある事"を囁き、そのまま体育館を出て行った。

「美穂、アイツに何か言われたか?」

「ッ...」

「美穂?」

「あ、ううん!何も言われてないよ!
え、あ!私、着替えてくるね!」

智樹の声を無視し、私は部室まで全力で走る。

それより、やばい。
よりによって知られたらやばい奴に知られてしまった。
先程の輝の言葉が耳から離れない。



『__しかもそれは、智樹が関わってるね』