電話から数日、千紗は自殺と処理された。零の証言もあり、あまり表に出したがらない性格から思い悩む事があり身を投げたと推測される。

台風を狙った犯行という考えがあるが、目撃証言もなく、争った形跡も台風で消えてしまっているため、殺人という線は無くさざるえない状況だった。

真帆にとっては理想的な展開、臨んでいた結果になった。だが、それは真帆だけだった。案の定悠雅は抜けの殻状態、自分の事を攻め続け部屋に篭っていた。

真帆はその事をいち早く悟り、悠雅の家の前に立っていた。


ちらっと後ろを見ると、悲しげな表情を浮かべて色んな人が千紗の家を出入りしている。真帆はそんな人達を見て鼻で笑った。


そんなクソ女が死んだだけで涙を流すなんて...器が広いんだね皆。


そんな皮肉を思いながら真帆は家のインターホンを押した。
押してから十数秒後、家から古臭いエプロンをした女の人がでてきた。


「はい....どなたですか?」


「はじめまして。私、先輩と同じ部活の三神 真帆っていいます。今日は...悠雅先輩が心配出来たんですけど...居ますか?」


「あぁ〜あなたが真帆ちゃん?」


「!知ってたんですか?」