「そんなの....私にわかるわけ...それに、なんで台風の日って限定したんですか?何か目撃情報でもあったんですか?」
「それがあったんだよ。色んな人に聞いて回ってたらね。」
ま、まさかあの女を殺した現場を見られたの?嘘...じゃあ、この警官の話は私の図星を突くための...
「趣味を撮影としていた人がね?崖の先で向こう側の景色を一人ぼんやりと見つめていた千紗さんがいたそうなんだよ。声を掛けたらすぐに逃げられ、それが気掛かりだったということで覚えていてくれたんだ。」
真帆さえ知らない千紗の姿、そんな事をしていたのか定かではない。
「そ、その証言してくた人はどんな人だったんですか?」
「黒髪ですごい美人だったよ。あういうのモデル体型?って言うのかな?おじさんはよく分からねぇが...
とにかく、千紗さんの件で進歩があったのでご連絡させてもらったよ。
まだ捜査は続けていくけど、ご協力をお願いするよ。」
「....分かりました。それじゃぁ...」
真帆はゆっくりと電話を切った。真帆の口から千紗の名前が出たことで、晶子は不安そうに聞いた。
「先輩...見つかったの?」